ワイン好きなら知っておきたい!
ソムリエが解決するワインの間違った常識5選
ワイン好きなら知っておきたい!
ソムリエが解決するワインの間違った常識5選
ワインの世界が常に進化しています。まさにスマホやパソコンの技術のように、ワインの醸造方法やテイスティングのテクニックなども変化します。例えば、数年まではイタリアのソムリエ協会でワインとチョコレートを組み合わせることが不可能だと教えられていました。しかしながら、現在はチョコレートがある遅摘みワインと美味しく組み合わせると十分に確立されています。
ワインの世界が常に進化しています。まさにスマホやパソコンの技術のように、ワインの醸造方法や試飲の
テクニックなども変化します。例えば、数年まではイタリアのソムリエ協会でワインとチョコレートを組み合わせることが不可能だと教えられていました。しかしながら、現在はチョコレートがある遅摘みワインと美味しく組み合わせると十分に確立されています。
また、瓶内2次発酵のスパークリングワインは澱引きしてから、一年以内に飲んだ方が美味しいと信じられていました。それなのに、現在は2008年の優れたドンペリニヨンを数万円で販売されています。したがって、私たちソムリエが当然だと思っていたワインに関する「規則」や「事実」は、時々、時間につれて誤りであると判明します。
以前、お姉さんとワインの話をすると、彼女は「それだ!ワインが知らない一般人はそれを知りたがっている!ワインの簡単なことを。例えば、なんでソムリエはグラスをくるくる回す?デキャンタは何のためですか?とか」と言い出しました。なので、本日はお姉さんのアドバイスを受け入れ、当然だと思われているが間違っている簡単な事実を解決していきたいと思います。
1.寝かせば寝かすほど、ワインが美味しくなる
他の飲料のようにワインも「賞味期限」があります。ソムリエはワインが生き物と見なす傾向があるので、その「賞味期限」を熟成のポテンシャルだと思われ、ワインの「寿命」とよく呼ばれています。
ワインの平均寿命はそのボディーと、白ワインの場合は酸味、赤ワインの場合はタンニン(渋み)によります。すなわち、酸素の悪影響からワインを守ってくれる成分によります。結果としては、ポリフェノールのない、骨格の弱い白ワインは赤ワインより平均寿命が短いです。
ただし、ワインの熟成ポテンシャルを確立する時に、ボディーだけでなく、ワインの種類や醸造方法も考えるべきです。例えば、ボジョレー ヌーヴォーは確かに赤ワインだが、アルコール度数が低めで、タンニンも低めなので、熟成に適していません。むしろ、最も味が楽しめるのは瓶つめの直後です。一方で、バローロは葡萄品種と生産地の特徴に由来する酸味とタンニンが強くなるため、非常に長い平均寿命があります。もしも、瓶つめの直後にバローロを味見しようとしたら、渋みの荒々しさが圧倒し、飲みにくく感じることは間違いありません。
- テレーザのおすすめ:
- あるワインの飲み頃について、生産者やワインショップの方に聞いてみてください。
2.肉には赤ワイン、魚には白ワイン
男子には青、女子にはピンク。信じ難いが、この料理xワインのペアリング規則はしばしば間違っています。そして、この規則の例外が最も多く見つけられるのは、まさに和食です。例えば、たらこ、うに、カツオのたたきなどは魚料理だが、後味は複雑すぎて、たまに苦味があるので、車海老の塩焼きと一緒に飲むワインと組み合わせると、美味しいペアリングになりません。同じように鶏胸肉の照り焼きやレバーパテのトーストは肉料理だが、繊細すぎて赤ワインと組み合わせるともったいないです。
- テレーザのおすすめ:
- ワインの裏ラベルには通常に料理とのおすすめペアリングが書かれています。それを参考にしてください!
3.デザートにスパークリングワインを
いいえ、そうではありません。「甘いものに甘いワインを」の方が正しいです。AISで教えられているペアリングの規則によると、甘味は五味の中で「一致」によって合わせられる唯一の味です。しかし、現在、高品質のスパークリングワインの大部分は辛口(Brut – ブリュット)です。従って、食後にタルト一枚とともにシャンパンを提供すると、今一なペアリングになる可能性が高いです。フルーツタルトと甘口のモスカート・ダスティを飲んだ方は何倍も美味しいです!代わりに、ブリュットのシャンパンは食前酒として、天ぷら盛り合わせやチーズとサルーミプレートなどのような前菜とともに最も力を発揮します。
- テレーザのおすすめ:
- 以下は、デザートとワインの一般的な合わせ方です。
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- チョコレート系(ガトーショコラ等):赤遅摘みワインやポートワイン(例:アマローネ、シェリー);
- ケーキ系(スポンジケーキ、パネットーネ、カステラ等):甘口の白発泡ワイン(例:モスカト・ダスティ);
- ビスケット、あるいはタルト系(カントゥッチ、ドライフルーツのタルト等):白の干し葡萄のワイン(例:パッシート・ディ・パンテッレリア);
- クリーム系(プリン、パンナ コッタ、ミルフィーユ等):甘口の白ワイン(例:ドイツのアイスワイン)。
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4.白ワインは冷やして、赤ワインは常温で
この事実は完全に間違っているわけではないが、「常温」というのが実際には何度だと考えなければなりません。常温=室温と考えると、冬に私のリビングはたまに13~14度で、赤ワインに適した温度ではないですね!
白ワインに関して、多くの方は冷蔵庫温度で提供しますが、それが4~5度で提供するということですね。その温度で、辛口の白ワインを、特に樽熟成された場合、美味しく愉しむことは本当に難しいです。低温はワインの硬さ、すなわち酸味、塩味、時に苦味を際立たせるので、冷蔵庫温度の白ワインは香りが弱く、酸味が激しくなり、後味に不快な苦みが残る可能性が高いです。
ワインを13−14度の一定温度に保てる小さなセラーを用意するのがコツです。そして、選んだワインの種類によって、冷蔵庫でさらに冷やすか、最適な温度になるまで「室温」で置いときます。
- テレーザのおすすめ:
- ワインは白、赤、スパークリングにかかわらず、生産者が推奨する温度で提供されるのが望ましく、冷蔵庫の温度で提供することはほとんどないです。 ラベルに推奨温度が記載されていない場合、大雑把に言えば次のようになります:
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- 熟成したフルボディの赤ワイン ⇨ 18℃ ~ 20℃;
- ミディアムボディの若くてフルーティーな赤ワイン ⇨ 16℃ ~ 18℃;
- 熟成した白ワイン、オレンジワイン、貴腐ワイン、ロゼワイン ⇨ 12℃ ~ 14℃;
- 若くて爽やかな白ワイン ⇨ 8℃ ~ 12℃;
- 辛口のスパークリングワイン ⇨ 6℃ ~ 8℃
- 甘口のスパークリングワイン ⇨ 冷やせば冷やすほど美味しい!
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5.スクリューキャップのワインは品質が悪い
スクリューキャップがコルク栓より安価であることは間違いないが、だからといって封入されているワインの品質が劣るわけではありません。ヨーロッパでは、コルクを栓として使用する伝統は、控えめに言っても数百年の歴史があります。コルクの栓が使用された最初の証拠は古代ローマにさかのぼり、ワインボトルに初めて使用されたのは1600年代のフランスだそうです。しかしながら、高品質のコルクを作るには樹齢25~30年の特別な樫の木が必要であるため、コルクはますます希少で高価な材料になりつつあります。
現在、スクリューキャップは王冠栓とともに、コルクに代わる最も有効な閉め方です。ブショネ*の発生率を5~7%から0%に減らすだけでなく、ワインをコルクよりも良く熟成させることもあります。さらに、スクリューキャップを通過する酸素が少なくなるため、酸化のリスクが減り、生産者はワインの酸化防止剤、あるいはSO2(頭痛の原因となる成分)の添加量を減らすことができます。
スクリューキャップは、すでに多くの優秀な生産者によって実験され、成功を収めており、ワインの保存における有効性を確認する研究や科学的な証拠もあります。しかし、ヨーロッパではまだ安価なワインの栓として扱われているため、商業的な使用は控えられています。一方で、コルクの伝統がヨーロッパほど根付いていない国々(ドイツ、オーストラリア、ニュージーランド)では、スクリューキャップがより広く使われています。
もちろん、抜栓の儀式を愛する方にとっては、コルクのロマンを捨てて、スクリューキャップの実用性を求めるのは難しいです。だが、品質の観点からのみ分析すれば、同じヴィンテージの同じワインを同じ環境で熟成させた場合、スクリューキャップのボトルで保存された方は美味しくなる確率が科学的に高いです。
結論として、長期熟成に向いている赤ワインについては、おそらくそうではないかもしれませんが、 熟成期間が10年未満の白、ロゼ、赤ワインには、スクリューキャップが最適な閉め方だと言えます。
*ブショネとは、コルクの木部を侵すカビによって引き起こされるワインの欠陥を意味します。
- テレーザのおすすめ:
- 特に長く熟成したスクリューキャップで閉められたワインを抜栓するとき、完全に無酸素の状態で熟成したため、ワインが開くのに少し時間がかかるのは普通です。グラスを良〜く回して、良〜く酸素と接触させた上、完璧に保存されたワインを愉しんでください!
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